土曜日, 5月 05, 2018

エリートソルジャーと共に

昔々 Infantry Online というゲームをしていた頃のお話。
そのゲームは当時でも時代遅れ感のある 2D 見下ろし型の対戦型 MMOSTG だったけど、武器やアイテムの多さ、自由度の高さ、そして絶妙なゲームバランスの良さから一部では評価が高く愛されていたゲーム。ちなみに現在 3D したものを開発中みたいだけどいつ完成するかは未定との事。(Steam:Infantry

いくつものゲームモードがあり、私は三つ巴の CTF や、RPG 要素のある陣取り合戦を好んで遊び、後者のゾーンではトップランカーになってしまうほどハマっていた。そんな日々の中、モデレーター(いわゆるGM)から PL に来ないかと誘われた。PL とは招待で選ばれたプレイヤーのみが入れるクローズドゾーンで、いわゆる精鋭連中が競技的に腕を競い合ってる会員制ゾーン。以前から興味はあったし更なる高みを目指してみたいという欲求もあったので喜んで承諾し、そのゾーンに通うようになった。会員制だけあってオープンなゲームとは段違いなハイレベルの戦いが繰り広げられ、それはもう楽しかった日々。喧嘩もしょっちゅうだったけど、大人が多かったのかそれらは後腐れのない普通のコミュニケーションだった。

ただ Infantry は当事でも全盛期を過ぎていたゲームで過疎化も目に見えるようになってくる。新規プレイヤーが現れても古参常連や腕の良いプレイヤーは PL に篭っているものだからオープンゾーンは人数不足でゲームが成立しない事も多々あり、結果として〝過疎ゲー〟の烙印を押され新規も去ってしまうという悪循環。
このままじゃ終わっちゃうよ?と危機感を覚え PL の連中に呼びかけたりフォーラムに書き込んだりしたけど「楽しんで何が悪い?」的な結論で終わってしまう。確かにそうだけど…。

PL の存在その物に違和感を持った私はオープンゲームに戻り遊び続けるも、オープンゾーンの人口は6割 5割…と減り続け、とうとうクローズドなゾーンが上回るという馬鹿げた状態に。更に SOE の個人情報流出事件も重なりプレイヤー数はピークでも20人を切る状態になってしまった。この時点で私は完全に見切りつけて去ってしまったけど、その後ソニーは SOE を売却、同時に Infantry の歴史は 2012 年に幕を閉じた。現在エミュでやってる所があるけど機能していないと見ていいでしょう。

前世代ゲームの Infantry が終わったのは仕方の無い事でむしろ 2010 年以降も続いたのが奇跡と言ってもいいんだけど、でもエンディングまでの流れをプレイヤーによって変えることは出来たんじゃないのかなと今でも想うことがある。少なくとも流れの中にいた側から見ればハック事件が起きるまでの過疎は PL のガチプレイヤー勢が閉鎖的になった事で招いたものだと私は思っている。大きな災害を止めることはできないけど、でも Infantry が好きだった全ての人達が楽しめる時間を、最後のその時が来るまで維持することはできたんじゃないのかなって。

月曜日, 3月 05, 2018

Tankというクラスロール

タンク(tank)とは、ヒットポイント(HP)や、攻撃力、防御力、耐久力の高い戦士系・盾戦士を指す。パーティ(PT)で前衛に立ち後衛に攻撃が行かないようにする役割をする。MMORPGなどオンラインゲームの職業システムの一種で前衛職に当たる。
こういったクラスロールを確立したのは EverQuest (1999) が最初と言われたりする。古くはD&D辺りでそういった概念はあり、輸入されドラクエ等でも〝高防御で近接物理攻撃が強い戦士系〟〝防御は劣るが素早く器用なシーフ系〟〝まるで紙だけど後列から強力な攻撃魔法や支援等をするキャスター系〟といった設定はあったのだけど、マルチプレイで本格的にそれら分担を取り入れ定着させたのはEQらしい。
今では多くのMMOがこの概念を継ぎ当たり前になってたりするけど、タンクというロールは基本的に人気がない。「フルボッコにされてるだけ」「地味でつまらん」「そのくせ死ぬとパーティが壊滅的になって責任が重い」などなどの理由。ヒーラーなんかも同じ理由であまり人気がなかったりするのだけど。逆にもっとも多いロールはダメージディーラーやDPSerと呼ばれるアタッカー職。RPGやSTG等ジャンルの違いはあれど明確な役割分担があるゲームでは海内外どこでもこんな感じっぽい。

ところがMoEでは前衛職いわゆるタンクが多い。理由は多くの盾技や防御技があり、敵の攻撃にあわせて使い分けるという能動的なプレイが純粋に楽しいからだと思われる。そしてプレイヤースキルが向上すると低防御でも被ダメを抑えることができ、防御面に割くステータスを攻撃寄りにして後衛アタッカーに引けを取らない与ダメが出せるのも魅力であったり。私もこの自由度の高いシステムが好きでMoEを続けていた理由の半分くらいは前衛職が楽しいからだったりする。

しかしそこで問題も発生してくる。ボスの目前に立ちダメージを食らう前衛が多いほどヒーラーの負担も増える、もしくは回復が追いつかないまま能力を出し切れず地を舐める前衛もでてくる。身も蓋もない言い方をすれば下手な前衛は要らずボスを抑えることのできる一人だけで十分という状態になってしまう。その一人の席を巡りボスのタゲを取り合うといった現象も発生し、ベテランが高い火力で引き付けたり、時にはヘイト技で強引に取り合ったりで、そこでは対ボスとは別の争いも起きてしまう。
それらが起きなくても、攻撃を受ける前提で作られた前衛職はタゲのない状態では単純につまらないのも現実。
これらは軋轢も生み、前衛職にチャレンジする事を諦めたり、もう関わりたくないと辟易して去ったプレイヤーも何人か知ってたりする。でもこればかりは仕様の問題で誰が悪いとか解決のしようのない問題…、海外のMMORPGであるような近接戦闘のダメージディーラーが成り立つ環境でもあれば別の形も生まれたのだろうけど、そういった改善もなく今に至った結果こういった椅子取りゲーム状態になってしまった。
出されたケーキを行儀よく均等に分けましょうとプレイヤーに求めるのも難しい話で、実力勝負になってしまうのはオンラインゲームの正しい形でもあるから。

本来少ない事で成立していたクラスロールのバランスが操作性の楽しさから人気職となり、そして皮肉なことに多人数プレイのバランスが壊れてしまうって他のゲームではあまり見かけないちょっと面白い現象だな…と思うMoEワールドなのであった。

木曜日, 3月 01, 2018

残り火という呪い

現在誰にも知られてない場所だしぶっちゃけてみよう。
今から約半年後、夏頃をもってFS<NP!>を解散し家も処分する事と相成りました。そしてメンバーを誘えるだけ誘って Elder Scrolls Online で新しい冒険を始めてみようというプランになってます。かといってMoE完全引退とかアンインストするとかの話じゃないのだけども。

話し合いで「解散までしなくても…」という意見もあった。でも、FSタグを付けてるのにメンバーが居ない、残った人がいつ…誰が戻るやも知れない状態で待たせる事なんてしたくないから。そうゆう状態になるのなら、私がリーダーなら解散しようと決めてたことだから。
過去にそういったGuild, Squad, FS等のコミュニティを多く目にしてきた。大々的にメンバー募集をしといて、飽きたのか疲れたのかリーダーや主要メンバーが投げ出すように別ゲー流れて他の人をほったらかし。そして、以前はよく集団行動していたグループがぽつりぽつりとソロ状態で見掛けることになって。そういった光景を横目にやるせない気持ちになってた。残された人は思い出を胸に仲間達が戻ってくるのを待ってたりするのかなって。ネトゲでは〝去る人追わず〟は暗黙のルール、ただ待つことしかできないよね。
こういった事って〝呪い〟に近いものだと私は思ってる。去る人はみんな「待たなくてもいいよ」と言うと思うし、仲間意識に束縛したりされたりするのもどうかとは思う。でもね、誰もが気持ちを切り替えて上手く世渡りしていける人ばかりじゃないのよ。そこに残る人が居るならば、せめて新しい出会いがしやすい様に呪縛を解き放つべきだと思う。

話しをMoEに戻し、私は何年も続け、とても狭く感じていた世界の中で、残ったメンバーが楽しんでるならそれにあやかって私自身も楽しもう、そう思って続けていた。でもそうじゃないんだなと察し始めた。相手もこちらに合わせてたり気を使ってたりするんだろうなって。おかしいよね、ゲームなんて楽しむ為だけのモノといってもいいのに。
そうか、これは限界が来てるんだ。半場義務的にログインし特に何かをしたいわけでもなく、するわけでもないという日々。楽しみが待っているのではなく、草を掻き分け地を掘るように楽しみ方を探さなければいけないという遊び場としての限界。分かっていたけど口には出さなかった事、でも目を背け続けることはできない時期なんだ、って。
どうしよう、ログインを減らしフェードアウトする?それが楽だし普通だよね、みんなそうしてきたよね。…でも私って建前だけだけどマスターだよね、残ってくれてた仲間にそんな事ができるほど強い人間? …無理か。

じゃどうするか。今後の策を考えるんじゃなく、今まで色んなネトゲで経験してきた出会い、楽しさ、悲しさ、寂しさ、別れ、それらの感情を思い出してみよう、封印してたことも曝け出してみようって。そんな事を考えてたら自然とこうゆう考えに行き着いてしまった。
壊し、造り、維持する、それらをまとめてひとつにしてみようじゃないかって。残り火を種火に丸太やガソリンを放り込みキャンプファイヤーにして、それを囲ってまた踊り狂ってみようじゃないかって。

あと半年というゴールをきめてからは不思議と色んなことから開放され純粋にMoEも楽しんでる。そしてまだこの先があるという事にワクワクしてる。

Lipz* Blogger 支部

意味も無くアカウントを取ってみた。 ID: lipz で取れなかったのが悲しいけど。
アカウントを取っただけだから、恐らくは継続しません。メモ程度に使うかも知れませんが。
というわけでテストなのです see u =)